思い出は重いで

去年の年末くらい、突然会ったことのないフォロワーの方からDMが届いて「今から渋谷で飲みませんか」といわれました。少し悩んだけど、こういうのを求めて東京に来たところもあるので、気付いたら駅へと走っていました。

 

渋谷駅に着いてすぐ『マスクを外そう!!!』と叫ぶ謎の集団がハチ公前を占拠していて、「TOKYO!」と思いました。(偏見)

 

程なくフォロワーの方と合流して、鳥貴族でお酒を飲みながらいろんな話をしました。その中で僕の過去の思い出話をしたとき、その人が「めっちゃ面白いじゃないですか。そういう話をブログで書いたらどうですか」といわれたので、少しずつ書いていこうかなと思います。いろいろ時効であることを信じて。(書かない方がいいことあったらいったんブロック解除して教えて下さい)

 

最近驚いたことでいうと、友人と話してるなかで「彼氏の元カノがMarukidoのPVに出てて〜」といってて、Marukidoって誰なんだと思って調べたら、6年くらい前に別の友人から「是非ジョン子さんに会わせたい頭のおかしい女の子がいる」といわれて、大阪に帰る終電を逃してまで会った女の子でした。今はMarukidoという名のラッパーになって界隈では名を馳せているようです。

 

 

当時は池袋北口を拠点にしていて、東京に行ったらだいたい居酒屋大都会か喫茶伯爵で夜回り活動をしていました。

 

その日も僕は喫茶伯爵で「遅いぞ、小次郎!」と終電を気にする平成の宮本武蔵として巌流島での戦いを待っていました。(武蔵と小次郎、よく考えたら逆ですね)

 

そこに遅れて現れたKojikidoは普通に礼儀正しい女の子で、正直「全然普通じゃん」と思いながら、戦いのゴングは鳴り響きました。

 

「この世の真理を教えて下さい」

 

Kojikidoは初対面の僕に開口一番そう聞いてきました。

 

僕は当時全盛期だったのでそれに対して「この世は大人たちに奪われた世界地図を自分の力で取り戻していく物語なんだ」と熱く語り、自分が過去に行ったいろんな場所でのオナニーの話をしました。

 

Kojikidoはすぐに「ちょっとメモをとっていいですか」といって、カバンからメモ帳らしきものを取り出し、頷きながら僕のいろんなシチュエーションでのオナニーの話を一心不乱に書き続けました。

 

(相手は防戦一方、これは勝ったな…)

 

しかし、僕は一通り話し終え、満足して視線を彼女の顔からメモ帳に落としたとき、自然と声が出ました。

 

「えっ」

 

その手に握られていたのはメモ帳ではなく、文庫本だったのです。

 

「えっ、ちょっと待って、どういうこと?」

 

慌てて開かれた文庫本を見せてもらうと、白紙のページではなく、本文が書いてあるページにボールペンで僕のオナニーの話が延々と書いてありました。

 

それに対してKojikidoは「何か変ですか?」と不思議そうな顔をしていました。

 

(これは…とんでもない逸材に出会ったぞ…)

 

僕はその夜、無事に終電を逃しましたが、その価値は充分にあったと満足し、今後のKojikidoとの対戦にワクワクしながら、義眼の占い師の友人が住む江古田へと消えました。

 

後日、僕たちを引き合わせてくれた友人が、Kojikidoに僕の感想を聞いたところ「正直、怖かったです」とだけ言い残して、彼女は海外に旅立ったそうです。

 

その後、彼女がミスiDに出て突然水着になったり、ハゲドルとして円形脱毛症をネットに載せたり、わけのわからない活動をしているとは友人づてに聞いていましたが、その生命力はリリックと結びつくときを待っていたのかもしれません…

 

流れ的にはMarukidoのPVを貼るのでしょうが、あえて貼らないので検索してください。

 

代わりに最近めっちゃ良いと思った曲を貼っておきます。

(セロハンテープを顔に貼ってバズってた人の曲です。)

 

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